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リフォームの知識

台風がくる前に!瓦屋根の方はご注意ください

今回は「屋根の台風対策 瓦屋根の葺き替え」について

ご紹介致します!

台風は、気象庁が出している『台風の統計資料』*¹によると、

日本では8~9月に多く発生・上陸するとされています。

そして、内閣府が出している『災害情報』では、

令和元年に上陸した台風第19号等に

よって引き起こされた住家被害は、

宮城県で全壊302棟、半壊2,997棟*²と記録されています。

また、屋根は建物の中でも特に劣化が激しい部分です。

特に、施工してから長い年月が経過している建物の場合は、

台風やそれに伴う大雨での被害に注意が必要です。

瓦屋根は明治時代~昭和初期まで、「土葺き」と呼ばれる

大量の土で瓦を固定する工法が主流でした。

かなりの重量があるため、

地震や台風対策として優れた工法と言われていました。

しかし、技術的に難しいことと、

土が経年劣化で痩せると瓦がズレたり、

ズレたことで雨漏りの原因になってしまうことから、

現在はほとんど使われない工法となっています。

もし、ご自宅の瓦屋根がこの工法で施工されたものならば、

早急に専門業者へ相談・点検してもらうようにしましょう。

近年に施工された瓦屋根のお家にお住まいの方も、

台風が本格的に上陸する前のこの時期にご相談してみましょう!

*¹国土交通省 気象庁 台風の平年値

https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/statistics/average/average.html

*²内閣府 防災情報のページ 災害情報

令和元年台風19号等に係る被害情報等について

http://www.bousai.go.jp/updates/index.html#h31

1.瓦屋根の特徴

まずは瓦屋根の基本的な特徴を知りましょう!

瓦屋根は一般的に日本瓦と

呼ばれる粘土瓦などを敷いている屋根で、

日本では古くからある屋根の種類です。

この屋根に使われる瓦は、

主に4つの性能に優れています。

①耐久性

…紫外線などによる色の変化がほとんどなく、

 スレートや金属屋根に比べ、非常に耐久性能が高い。

 

②防音性

…激しい雨音や外部の騒音を、ほとんどお家に響かせない。

 

③耐火性

…高温で焼成されたため、火事などの火に強く屋根からの延焼を防ぐ。

 

④快適性

 …熱を伝えにくいため、夏は涼しく冬は暖かく過ごせる。

種類にはよりますが、

瓦自体は耐久年数が約50~60年と言われています。

スレート屋根が約20~25年

金属屋根が約30~50年と言われているので、

屋根材の中では耐久年数が最も長いです。

初期費用は他の屋根より比較的高くなりますが、

瓦自体が基本的に塗装が不必要で、

部分的な葺き替えが可能なため、

その後のメンテナンス費用は

比較的抑えることができます。

また、瓦屋根では瓦を固定する際には、

主に「漆喰」と呼ばれる白い塗り物を使用します。

漆喰は時間が立つほど強固で

頑丈になっていく性質を持っており、さらには、

冬場の乾燥、夏の湿気を防ぐので、

お家を快適にしてくれます。

漆喰は棟(屋根のてっぺん)部分や

壁際なども固定できますが、

近年では屋根の軽量化やメンテナンス性を重視し、

漆喰などを使わない工法も主流に

なってきているそうです。

瓦屋根は日本の四季の温度変化に強いため、

まさに日本の風土にあった屋根といえるでしょう。

瓦屋根は沢山メリットもありますが、

もちろんデメリットもあります。

瓦屋根は屋根の種類の中でも、

最も重量のある屋根材であり、

建物全体にかかる負荷が

大きくなるため、他の屋根よりも

耐震性は低いと言われています。

また、台風や地震によって、

瓦が落下し割れてしまうなどの危険性もあります。

ですが近年では、瓦の軽量化や

耐震性の向上など、

屋根の性能が改善されてきています

瓦屋根も含め様々な屋根には一長一短がありますので、

ご自身の考えに合った屋根を選択していきましょう!

2.瓦屋根の劣化症状

次は瓦屋根の劣化症状を知りましょう!

瓦屋根のお家にお住いの方は、

・自宅の瓦屋根がどんな状態なのか?

・葺き替え・葺き直しが必要なのか?

などをぜひ確認してみましょう!

瓦屋根の劣化症状は主に4つあります。

①カビ、コケ、藻

②ズレ、浮き、割れ

③たわみ、歪み

④棟瓦、漆喰の崩れ

それぞれの劣化症状を詳しく見ていきましょう!

①カビ、コケ、藻

他の屋根でも見られる劣化ですが、

瓦屋根でも雨や湿気などにより、

カビやコケ、藻が発生してしまいます。

これらの劣化症状自体は、

瓦本体や屋根の耐用年数に

大きな影響を与えることはありません

基本的に高圧洗浄で洗い流すだけで充分綺麗になります。

ですが美観的によくありませんので、

定期的にお手入れをしましょう。

洗浄作業は2階建ての場合、

地上から約6m以上高いところでの作業が必須となります。

この高低差のある所で、ご自身で洗浄しようとすると、

ケガや事故が発生する可能性が非常に高く、大変危険が伴われます。

したがって、屋根を確認したり洗浄したりするために、

屋根に上るのは絶対にやめましょう。

カビやコケ、藻が気になり始めましたら、

屋根・外壁専門の業者に相談・依頼するか、

外壁塗装を行うタイミングで

屋根の洗浄も一緒に依頼するようにしましょう。

②ズレ、浮き、割れ

ズレや浮き、割れを発見したら

直ちに専門業者へ相談・依頼しましょう。

瓦は非常に強度が高く簡単に割れるものではありませんが、

これらの症状は地震や台風での落下

飛来物の衝突などが原因で起こります。

ズレは瓦の劣化の中でも最も多い症状と言われており、

ズレから他の劣化が始まることが多いです。

近年では地震や台風に強い瓦屋根もありますが、

年数が経過している瓦屋根は現在のものより耐性が低いため、

ズレや浮き、割れの発生する

可能性が高いので、特に注意が必要です。

また、ちょっとした割れでも、後々大きな劣化に繋がり、

被害が屋根の広範囲に及んでしまう

可能性もあるので、特に注意しましょう。

これら状態のまま放置してしまうと

雨漏りに繋がるので、早めの補修が必要です。

部分的な劣化の場合、

瓦1枚単位での差し替え工事が行えますが、

広範囲での劣化の場合、

瓦を全部取り換える必要が出てくるので、

費用が高くなってしまいます。

最近では葺き替え工事で、瓦よりも重量が軽い

スレートや金属屋根にする住宅も増えているそうです。

ですが、既存の屋根が瓦屋根の場合は、

葺き替え工事のみの施工となり、

カバー工法(既存の屋根に新しく屋根材を載せる工法)

施工が出来ませんので注意しましょう。

③たわみ、歪み

たわみとは屋根の重さで

下地等がたるんでしまうことを言います。

本来、家の軒先は直線でなければなりません。

瓦の重さが原因で、軒先が

緩やかな曲線を描くようにたるんでしまいます

軒先のたるみは、屋根材の間に隙間を

発生させてしまうため、瓦のズレ等にも繋がり、

雨漏りや下地等の腐食の危険性が高まるので、早期解決が必要です。

また、歪みも瓦屋根の重さからくる劣化症状です。

屋根の面が波を打つように歪んでいると、

瓦を支えている下地(野地板、柱)

歪んで落ち込んでしまっている可能性が高いです。

柱などに負荷が掛かっている状態なので、地震が起きた際には、

柱本来の耐震強度を発揮できない恐れがあります。

屋根の歪みも雨漏りの原因になりますが、

窓やふすま、ドアなどの立て付けも歪ませてしまいます。

たわみ、歪み共に比較的軽度な症状ですと

軽度な補修工事で済みますが、

症状がひどいようですと葺き替え工事と

言った大掛かりな工事が必要になります。

信頼のできる業者とご相談をしていただき、

どのような工事をするべきかをお考え下さい!

④棟瓦、漆喰の劣化

瓦屋根では、瓦だけではなく棟瓦、

漆喰も劣化症状がでます。

棟瓦瓦屋根の頂上部分にある瓦のことで、

屋根の結合部分にあるので雨水を受け流し、

家に侵入することを防ぐ役割があります。

漆喰では劣化症状として、

ひび割れ、欠けが発生します。

漆喰は劣化が進行すると、

地震の揺れなどでひび割れが発生します。

さらにひび割れが進行すると、

漆喰が欠けてきてしまいます。

漆喰のひび割れや欠けを放置してしまうと、

雨水が入り雨漏りの原因になったり、

欠けた漆喰が雨どいに詰まり

水はけが悪くなってしまう場合があります。

瓦屋根の漆喰はメンテナンスを

繰り返し行えば長く使用できます。

瓦の補修をするタイミングで漆喰も

補修などを行うようにしましょう

棟瓦では劣化症状としてズレ、歪みが発生します。

棟瓦の下にある漆喰が経年劣化で痛んでいたり、

大きな地震や台風などの影響で、

ズレや歪みが発生してしまいます。

この場合は、棟瓦の積み直しが必要になります。

屋根は雨風や直射日光に晒され続けているため、

時間とともに劣化し崩れてしまいます。

漆喰のひび割れや欠け、棟瓦のズレや歪みを放置すると、

瓦の落下の危険性もありますので、

点検で劣化が見つかったら補修工事を行いましょう。

3.瓦屋根の葺き替え

瓦屋根の葺き替え・葺き直し約20年毎を目安に行うと、

家全体を長持ちさせられます。

このメンテナンスサイクルは、

屋根の下地に使われるルーフィングの性能が大きく関わってきます。

実は、雨漏りを防いでいるのは屋根材ではなく、

ルーフィングが効果を発揮しているおかげなのです。

屋根材自体は完全に雨の侵入を防いではくれません。

ルーフィングは防水効果があるため、

屋根の隙間から入った雨水を外へと受け流すように屋根の下地として敷くことで、

内部に雨水を侵入させないようにしています。

このルーフィングは耐久年数が約20年とされています。

そのため、瓦が約50~60年使えても、下地のルーフィングが約20年なので、

メンテナンスは約20年毎を目安に行う必要があるのです。

20年以上経過した状態のルーフィングを使い続けていると、

雨漏れが発生する可能性が非常に高くなります。

また、日本ではちょうどこの時期の8~9月にかけて、

台風が最も多く発生・上陸します。

台風のような非常に強い雨風くると、

お家で雨漏れが発生する可能性がますます高くなります。

そのためにも、昔から瓦屋根を使用したお家にお住まいの方は、

台風が来る前に屋根の点検、メンテナンスなどを行うようにしましょう!

最後に

いかがでしょうか?

日本では、8月~9月

最も多く台風が発生・上陸すると言われております。

本格的に台風が上陸する前に、ご自宅の状況について、

リフォームのたかかつにご相談してみてはいかがでしょうか?

特に瓦屋根のお家にお住まいの方は、

年数が経過しているのであれば

台風の影響を強く受けてしまう可能性

がありますので、ぜひご検討ください!

町井 希温

リフォームのたかかつ
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